放送大学講義情報コーナー

2019年度2学期 東京文京学習センター


(1)2019年11月20日(水)、27日(水)

科目名:元素から考える人間生命科学(専門科目:自然と環境 )

【授業内容】
身体内部で時々刻々化学反応が進む中で人間は生きています。本講義では、平成27年度文部科学大臣表彰科学技術賞受賞テーマ「いのちを知り生かす身心一体科学」(跡見順子)を、物理化学の専門家(渡辺敏行)とともに深化させます。人類はその「いのちの可能性」を十分に活かしているでしょうか。本講義では、人間を創る元素、物質や物性及びエネルギー産生の物理化学原理と「細胞-身体-脳-運動 (行動)」の原理を、自身の身心の一体化と行動に向けてつなぎます。

【授業テーマ】
第1回身心の一体化と行動に向けた人間の生命科学
第2回人間と物理・化学:元素、物質、物性
第3回健康寿命延伸マーカー・分子シャペロンとプロテオスタシス
第4回細胞も形をつくり力を発揮する:細胞-身体-脳-行動の原理
第5回酸素とエネルギー:ミトコンドリアの電子伝達系
第6回生体の電気現象と脳神経-筋運動
第7回細胞-身体のメカニカル応答と細胞外基質:疾病と生体の階層性
第8回宇宙・地球・人間・細胞・元素:身心一体科学(個人発表)

担当講師

アトミ ヨリコ
跡見 順子
(東京大学名誉教授・東京農工大学工学府客員教授)
ワタナベ トシユキ
渡邊 敏行
(東京農工大学教授)


(2)2019年12月21日(土)、22日(日)

身体-細胞運動連携解剖学実習(導入科目:自然と環境)

【授業内容】
生命科学、理学療法学、脳科学の身心一体科学研究者が、ミクロからマクロにいたる「動く身体を理解する実習」を提供する。「わたし(の身体)」をつくる37兆もの細胞の生存論理と、一個の人間である自分(わたし) が意欲をもち活動的に生きる理論と実際を、細胞の観察、ラットの体の解剖、自分を俯瞰する脳科学、身体の可動性や安定性との比較等を通して理解し、超高齢社会を生きぬく実践的ヘルスリテラシープログラムである。


【授業テーマ】
第1回生命の単位細胞、身体運動と生命科学(清水、藤田)
第2回細胞顕微鏡観察、細胞からのDNA抽出実習(清水、藤田)
第3回ラットを使った機能解剖デモンストレーション(清水、藤田)
第4回グループごとにラットを使った機能解剖実習(清水、藤田)
第5回体幹制御と呼吸、人体の動き(跡見、廣瀬、清水)
第6回運動実習:姿勢(跡見、廣瀬、清水)
第7回運動実習:バランス(跡見、廣瀬、清水)
第8回健康寿命を延ばすには。個人発表。(跡見、廣瀬、清水)


担当講師

シミズ ミホ
清水 美穂(東京農工大学客員准教授)
フジタ エリ
藤田 恵理(東京農工大学・産学官連携研究員)
ヒロセ ノボル
廣瀬 昇(帝京科学大学准教授)
アトミ トモアキ
跡見 友章(杏林大学教授)



(2)2020年1月11日(土)、12日(日)

分子シャペロンと健康科学(専門科目:自然と環境)

【授業内容】
現代の高齢社会においては、年齢を重ねても健康で若々しくいられることが理想です。意志を持って生き生きと活動や運動を行うことが、身体を構成する37兆個もの細胞達に働きかけ、生きるための刺激となり、適応変化を起こします。この適応のカギになるのが分子シャペロンです。生物にとって重要なタンパク質分子である分子シャペロンの働き、及びそれを理解するための生命科学の基礎と健康科学・病気との関連をお話しします。
※「生命分子と細胞の科学」を学んでおくことが望ましい。


【授業テーマ】
第1回健康寿命をのばすために自分を知ろう / 分子シャペロンとは
第2回ストレスから生体を守る分子シャペロン
第3回生命科学の基礎1 生命活動を支えているタンパク質と細胞の働き
第4回生命科学の基礎2 遺伝子とタンパク質の関係
第5回タンパク質の一生をお世話する分子シャペロン
第6回分子シャペロンがストレスから生体を守るしくみ
第7回老化・疾患と分子シャペロン
第8回分子シャペロンを利用した健康科学

担当講師

フジタ エリ
藤田 恵理(東京農工大学産学官連携研究員)


放送大学特別講義

2020-2025年度放映予定 制作中!

2013-2018年度放映

「自分がわかる細胞健康科学」〜細胞・身体連携力学応答機構とスローエクササイズ効果〜