2011年3月11日の東日本大震災で被災された方々にあらためてお見舞いとエールを送ります


 新年のご挨拶に先立ち、まずは渡邊敏行先生との長年の共同研究がご縁で、先生の多大なるご尽力のもと、有機材料化学科の皆さまと松永是学長のご采配により研究室一同ともに昨年4月に国立大学法人東京農工大学工学部に材料健康科学寄附講座を設立できましたことをご報告いたします。自然豊かなキャンパスにおいて、東大から引き続き、『生命の知恵』・『生活の知恵』を内包する卵殻膜の長寿効果の解明(株式会社 アルマードとの共同研究)及び機能性ウェア開発を通して身心原理解明(東レ株式会社との共同研究)に向けて農工大学生とともに日夜活動を続けております。私達Cell to Body Dynamics ラボでは、これまでも、これからも、一人ひとりのいのちをいかした希望ある長寿人間社会の実現に向けて、謙虚に知恵を絞り、先端科学の方法を駆使し、多くの方の力をお借りして、 QOL向上に貢献する新しい健康科学の基盤創成にむけての歩みを続けております。『食』と『いのち』、『衣』と『身体』、ともに私達が元気に動くことでより良い関係がうまれます。その本質はおそらく、私達多細胞動物の細胞が、臨機応変に柔軟でかつダイナミックな張力を生み出すかたちをつくるタンパク質線維を発明して持ち込んだからに違いありません。このダイナミクスを維持サポートするのに必要な〔ストレス〕タンパク質は、私達の自発的かつ具体的な活動/身体運動で生み出されます。両共同研究はこれらの活動基盤創成に直結します。この自分の身体に住む精緻な細胞達を元気にする活動をCell to Body Dynamicsと呼びます。22世紀の人間のコア解明に向けて学会創成を企図しています。ご賛同いただけます方々是非ご一報ください。

<’13報告>2月8日JATES国際セミナー「細胞科学から考える21世紀型健康社会の展望」

<’15予定>ヒューマンコアサイエンス学会設立

皆さま元気でよき1年をおすごしください。感謝をこめて。

平成26 (2014) 年1月1日 

セルツーボディダイナミクスラボ代表

東京大学名誉教授・東京農工大学客員教授・放送大学客員教授 

跡見順子